平成29年11月10日(金)―11日(土)に,第13回 日本バイオロギング研究会シンポジウムを福山大学(宮地茂記念館@福山駅前)にて開催します.「大会プログラムをUPしました。」(PDF)
実行委員長:渡辺伸一(福山大学)
前年度大会の場で福山での開催が決定し,その日の懇親会の場で,思わず以下のテーマで開催したいことを伝えました.「バイオロギングの社会的役割:バイオロギングは社会の役に立つのか?」
コンセプト自体はよいと思いましたが,研究会会員の受けがいまいちよろしくない.私自身,そのタイトルに若干の違和感を感じていました.研究を通じて,社会貢献がしたいというのはウソではありませんが,それが研究の目的ではありません.社会貢献というのは,研究成果(結果)であり,目的ではないかと思いました.その後に,シンポジウムの内容を検討していく中で,議論すべき点が違うように感じました.そこで,勝手ではありますが,シンポジウムのテーマを以下のように変更したいと思います.
「10年後のバイオロギング:バイオロギングはどう発展するのか?」
私としては,これでしっくりしました.今回,講演を依頼している6名の講演者の方々は,バックグラウンドはさまざまで,それぞれ10年以上の研究キャリアがある若手の研究者たちです.その中でバイオロギングに出会い,その将来性を感じて研究を続けてきたことかと思います.私自身は,2003年の第1回国際バイオロギングシンポジウムが開催された頃にバイオロギングに出会い,その可能性と将来性を信じて研究を続けてきました.
講演者の方々には,これまでの研究を紹介していただき,そして,これから10年かけて何がしたい・できそうなのかを紹介していただく予定です.また,そのためには何が課題なのかを皆様と議論したいと考えています.「バイオロギングの近未来」をこれからの世代で考えるというのが楽しく,歴史に残るシンポジウムになるのではないかと期待しています.きっと,その結果は社会の中でバイオロギングが大きな役割を担うことへとつながるのではないかと思います.
プログラム
11日(土)10:00-12:00 招待講演
山本麻希(長岡技術科学大学)
バイオロギングで人間と野生動物の共存を可能にする
山下麗(東京農工大学)
海鳥のバイオロギングでみる海洋汚染
吉田聡(京都大学 防災研究所)
バイオロギングが拓く新たな大気海洋観測
13:00-14:30 ポスター発表(一般講演)
14:30-16:30 招待講演
松浦晶央(北里大学 獣医学部)
ヒトと動物の関係をバイオロギングから探る
岩崎渉(東京大学)
バイオインフォマティクスのこれまでの10年,
これからの10年
小泉拓也(Biologging Solutions Inc.)
日本が世界をリードするバイオロギングを目指して
16:30-17:30 総合討論
司会 山根一眞(ノンフィクション作家、獨協大学 環境共生研究所)
18:30-20:30 懇親会(福山駅前)
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